最新ネット株の解説
行われた典型的な主張は次のようなものである。
すなわち、国債の累積に伴って将来の元利支払いが上昇し、その結果、将来には増税せざるを得なくなる。
そのため、国民所得に占める租税額と社会保障負担額の合計値を表す「国民負担率」は上昇し続けて、「危機的状況」に陥る(図3.1参照)。
避けるためには、財政規模を毎年引き下げなければならないという主張である。
このような危機感が法律として具体化されたものが、97年の財政構造改革法である。
ここの以下の議論で順次示していくように、これらの理解のうち、第一は明らかな誤りであり、第二についても国債を発行する時期の景気の状態に依存しており、必ずしも正しくはないのである。
現実の日本における重要な経済政策の決定が、このような誤解に基づいてなされていることこそが、大問題なのである。
「政府の借金」と「国の借金」の混同まず、国債の発行を続ければ国を借金漬けにするため、経済が立ち行かなくなるということの意味について考えよう。
実はこの主張には、政府の赤字と国全体の赤字との、重大な混同がある。
ここでいう「国」とは政府部門なのであって、日本という国全体の話ではない。
国という言葉は「国全体」という意味とともに「政府」という意味にも使われるために、このような混同が起こっているのである。
国債発行によって財政赤字が累積するということは、政府部門の民間に対する負債がたまっていることを意味する。
他方、民間の資産は土地や株式など他の資産と国債との合計であるから、国債発行による政府部門の負債の増大があれば、それと同時に民間部門では、ちょうどそれと同額の国債という資産蓄積が起こっている。
ところで、国全体の資産とは、民間の資産と政府の資産.負債との合計である。
したがって、国債額がいくらたまっても、またいくら減っても、負債と資産がちょうど相殺されて、国全体の資産には何の変わりもないのである(図3.2参照)。
このようなことをいうとき、政府.O蔵省は民間のことをすっかり忘れ、自分こそ「国」そのものだと勘違いし、自分の借金がそのまま国全体の借金だと思い込んでしまっているのであろうか。
それでは、本当の意味での国の借金とは何であろうか。
外国への借金、すなわち対外債務のことである。
対外債務が膨れ上がれば、その元金と利子の支払いによって、資金が日本から外国に流れる。
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